オンライン(WEB)商談の流れは?WEB商談の進め方・ポイントを解説
- プロテア 株式会社
- 5月30日
- 読了時間: 14分
オンライン(Web)商談の進め方がわからず、これから始めるのに不安を感じていませんか?どんな流れで進めればいいのか、うまくいくコツや準備の方法が知りたい方も多いですよね。
この記事では、オンライン商談の基本から、成果につなげるポイント、準備や注意点までやさしく解説しています。
内容は、オンライン商談の流れや進め方、準備で気をつける点、失敗しないコツとよくある失敗例、使いやすいツールの選び方、オンライン商談のメリット・デメリットなど。これからオンライン商談を始める方も、もっと上手に進めたい方も、ぜひチェックしてみてください。
オンライン商談とは?

オンライン(Web)商談とは、インターネットを活用し、パソコンやスマートフォン、タブレットなどのデジタル端末を用いて非対面で商談を行う営業手法です。場所や時間に縛られない柔軟性が高いことから、コロナ禍や働き方改革の流れと相まって急速に普及しました。
ここからは、従来の商談との違いや、オンライン(Web)商談のメリット・デメリットについて解説していきます。
従来商談との違い
オンライン商談は、直接相手のオフィスや店舗に出向く必要がなく、対面に比べて移動時間や交通費を削減できる点が最大の特徴です。対面の場合は訪問調整や日程変更が生じると調整に時間がかかりますが、オンライン商談なら短時間で再セッティングが可能です。遠隔地の顧客や複数拠点の関係者と同時に商談を進めやすいため、意思決定プロセスのスピードアップも期待できます。さらに、商談内容や議事録をデジタル共有しやすいため、社内外での共有や新人教育にも活用しやすいという利点があります。
一方、対面のように相手の表情や空気感を直接感じ取りにくい点は、信頼関係の構築を難しくする要因です。顧客がオンライン商談に不慣れな場合、ツールや操作について丁寧なサポートが必要になることもあります。また、通信が途切れたり映像や音声が乱れたりすると、商談の流れが中断してしまう恐れがあります。こうした弱点をカバーするために、しっかりとした事前準備や進め方の工夫が求められます。
オンライン商談のメリット・デメリット
オンラインならではのメリットを最大化しつつ、デメリットをどう克服していくかが成功のカギです。
それぞれ順番に解説していきます。
オンライン商談のメリット
移動時間・交通費などのコストを大幅に削減できる
地理的制約を超えて商圏を拡大できる
商談のリスケジュールが柔軟で、1日の商談数を増やしやすい
会議や商談を録画・録音し、議事録や情報を簡単に共有できる
遠隔地の複数関係者を同時に招待しやすい
天候や交通機関の影響を受けにくい
コロナ禍以降、オンライン商談のニーズはさらに拡大しました。非対面で商談を進められる利点を活かせば、生産性向上や新規市場への挑戦など、営業活動を大きく変革できるでしょう。
オンライン商談のデメリット
非言語情報が伝わりにくく、信頼関係を築くのに工夫が必要
通信環境や機器トラブルのリスク
実物サンプルや質感をリアルに伝えにくい
オンライン商談に不慣れな顧客へのサポートが必要
長時間のオンライン(Web)商談は集中力が途切れやすい
対面に比べてハードルが低い反面、こうしたオンライン特有の問題を対策せずに進めると、商談が中断したり印象を悪くしてしまいかねません。事前準備やツール選定、進行の仕方を最適化してデメリットをカバーすることが重要です。
オンライン商談の流れを解説
オンライン商談を成功させるには、商談前から商談後までの流れを理解し、それぞれのステップで必要な準備や工夫を行うことが不可欠です。
ここでは、オンライン商談の基本的な流れを段階ごとに紹介します。
事前準備とアポイント取得
オンライン商談は、事前準備とアポイント取得から始まります。顧客にとってオンライン商談が初めての場合もあるため、日程調整や参加方法の案内を丁寧に行いましょう。複数の候補日を提示して早めに日時を確定し、ツールのダウンロードや簡単な操作方法を伝えるとスムーズです。目的やアジェンダを前もって共有し、商談当日までに必要資料をメールやファイル共有サービスで送付しておきます。
事前の確認やリマインドメールも欠かさないことで、参加率や商談への意欲が高まります。
日程調整と案内メールのポイント
複数の候補日・時間帯を提示し、相手の都合を優先
目的や大まかな流れ、使用ツール、ログインURLなどを明記
初めてのオンライン商談ならば操作ガイドやテスト参加を促す
商談の前日にはリマインドメールを送って参加を喚起
必要な資料・事前共有事項の準備
オンライン商談ではすべての資料がデジタル化されるため、資料の見やすさや共有方法を入念にチェックしましょう。解像度や文字サイズを確認し、画面共有に適したレイアウトにします。ExcelやPDF、プレゼン資料などはダウンロード・印刷ができる形で事前に送付しておくと、商談が途切れにくくなります。議題やアジェンダを共有すれば、当日の進行管理も円滑になるでしょう。
商談当日の進め方
商談当日は、入室からクロージングまでの流れをあらかじめシミュレーションしておくと安心です。円滑なファシリテーションで、参加者全員にとって有意義な商談を目指しましょう。
入室・挨拶と自己紹介
主催者は先に入室し、相手を待つ姿勢を整えます。参加者がそろったら明るい挨拶と自己紹介を行い、オンライン特有の距離感を縮める工夫をしましょう。ビデオをオンにして表情を見せる、アイスブレイクの話題を用意するなど、小さな配慮で信頼感を高められます。音声や映像の確認もこのタイミングで行い、万全な状態で商談をスタートします。
商談の進行とファシリテーション
共有したアジェンダに沿って論点を進め、適宜画面共有を切り替えながら説明を行います。オンラインでは相手の反応が読み取りにくいため、一方的なプレゼンにならないよう「ご質問や不明点はありませんか?」とこまめに声をかけるのがポイントです。チャット機能やマーカー機能などツールを活用し、要所を強調して相手の理解を促しましょう。
質疑応答とクロージング
商談の後半には質疑応答を設け、顧客の疑問や懸念をしっかりと解消します。チャットやマイクを使い分けながら回答を行い、回答内容は簡潔かつ明確に伝えましょう。商談内容の最終確認や次回アクションのすり合わせを行い、合意事項や今後の流れを明確にします。必要に応じて締めくくりの画面共有を行い、議事録やまとめを全員で確認してから退出すると認識の齟齬が防げます。
商談後のフォローアップ
オンライン商談はオンライン上で完結しやすい反面、フォローを怠ると商談内容が埋もれたり、そのままフェードアウトしてしまうリスクがあります。素早いお礼メールや追加資料の送付で、温度感が冷めないうちに次のステップへつなげることが大切です。
お礼メールの送信
商談終了後は、当日または翌日までにお礼メールを送信します。合意内容や今後のスケジュール、提出資料の有無などを簡潔にまとめ、商談への感謝も添えましょう。担当者が複数いる場合は宛先やCCを整理し、全員が同じ情報を共有できるようにすることで二重対応や連絡漏れを防げます。
次回アクションの明確化
メール内では次回のミーティング日程や具体的なアクションを提示し、相手にイメージしやすい形で提案するのが理想です。検討期間が必要な場合はリマインドの時期を設定し、連絡漏れを防ぐ工夫を行いましょう。商談後のフォローが丁寧であればあるほど、顧客の信頼度や成約率も高まります。
オンライン商談を成功させるためのコツとポイント

オンライン商談で成果を上げるには、事前準備・進行管理・コミュニケーション・フォローアップまで一貫して工夫を凝らす必要があります。
ここからは、オンライン商談の成功率を高めるための具体的なノウハウを解説します。
事前準備で押さえるべきポイント
オンライン特有の要因を想定し、資料や通信環境を整えておくことで、商談のクオリティは格段に上がります。内容はもちろん、デジタル面のトラブルを最小化することが重要です。
通信環境・機器のチェック
オンライン商談では、通信が不安定だと音声や映像が途切れ、商談が中断してしまいます。有線LANや高速回線を用意し、可能であればテスト接続を行いましょう。ヘッドセットや外付けカメラなど、安定した機器を用いると失敗リスクが減少します。必要に応じて予備端末やモバイルWi-Fiを確保し、万一のトラブルに備える姿勢も大切です。
商談資料の見せ方・共有方法
画面共有の資料は、相手のモニターサイズや操作環境を想定して見やすさを追求しましょう。文字や画像が小さすぎないか、ページやスライドの切り替えがスムーズか、資料の形式に問題がないかを事前に確認します。事前にメールなどで共有しておけば、商談中に資料を見失うことも減り、相手も安心して議論に集中できます。
オンラインならではの進め方のコツ
対面(オフライン)に比べて表情や雰囲気が伝わりにくいというデメリットを、進め方の工夫で補いましょう。アイスブレイクやリアクションの大きさ、双方向のコミュニケーション設計が鍵となります。
アイスブレイクの工夫
オンライン商談では画面越しの緊張感をほぐすため、冒頭のアイスブレイクが効果的です。天候や時事ネタ、相手企業でのニュースなど、適度に共感を得やすい話題を用意しておきましょう。笑顔やはっきりとした声かけで、親近感を演出するだけでも相手の安心感が増し、その後のやり取りが円滑になります。
話し方・聞き方のポイント
オンラインでは相手の挙動が見えづらいため、一方的にならないよう意識することが大切です。話すときはゆっくり、ハキハキとした口調を心掛け、相手の沈黙が続く場合は「いかがでしょうか?」と声をかけるなど、会話を促す姿勢を示しましょう。相槌やオーバーめのリアクションで積極的に「聞いている」ことを伝えると、相手も安心して話を進められます。
信頼構築のためのコミュニケーション術
オンライン商談では、対面ほど感情や温度感が伝わりません。そのため、カメラをオンにしてアイコンタクトを取る、うなずきや笑顔を適度に挟むなど、小さなコミュニケーションの積み重ねが大切です。相手の発言を最後までしっかり聞き、意図をくみ取った返答をすることで誠実さが伝わります。商談前に相手の企業や業界をリサーチし、関心のありそうな話題を用意しておくのも効果的です。
商談後の効果的なフォロー方法
成約率や顧客満足度を高めるには、商談が終わったあとが勝負といっても過言ではありません。お礼メールをはじめ、適切なタイミングで追加情報を提供するなど、次のアクションを見据えた動きが重要です。
よくある失敗例とその対策
オンライン商談には特有のトラブルや失敗要素があり、対策を怠ると商談が途中でつまずいてしまうことがあります。
ここからは、オンライン商談の典型的な失敗例と効果的な対策を紹介します。
オンライン商談で起こりやすいトラブル
音声や映像の乱れ、資料共有の不備などはオンライン商談で特に多いトラブルです。これらが発生すると商談の流れが途絶え、相手に与える印象を大きく損ねるリスクがあります。通信環境のチェックや資料形式の整備など、事前にカバーできる部分は可能な限り潰しておくことが大切です。
音声・映像トラブル
マイクやカメラが正常に認識されない、通信状態が悪く音声が聞こえない、映像がフリーズするといったトラブルは珍しくありません。有線LANを利用したり、不要なアプリを閉じてパソコンの負荷を下げるなどの工夫を行い、事前にリハーサルでチェックしておきましょう。万が一トラブルが起こった場合は、電話やチャットへの切り替えなどバックアップをすぐに提示できるよう準備します。
資料共有の不備
画面共有で資料を表示できない、ファイル形式が相手の端末と合わないなどのトラブルも起こりがちです。操作に戸惑って時間がかかると、相手を待たせることになり印象がダウンしてしまいます。商談前の資料確認やファイルテストをしっかり行い、PDFや画像、プレゼン資料など複数の形式を用意しておくと安心です。最悪の場合でも、メールで再送したりリンクを共有するなど、速やかに代替策を示しましょう。
失敗を防ぐための事前対策
失敗を未然に防ぐには、リハーサルやチェックリストの活用が効果的です。実際のツールを使ったデモや模擬商談で、操作性や通信状態を確認し、潜在的な課題を洗い出します。細かい点の見落としが大きなトラブルにつながることもあるため、複数人でのダブルチェックを行うとより万全です。
リハーサルの重要性
本番さながらにオンライン商談の一連の流れをリハーサルすることで、説明の順序や時間配分、資料の見せ方などを事前に体験できます。客観的に問題点を発見できるため、本番で慌てる場面を大幅に減らせるでしょう。参加者の発言タイミングやトラブル時の連絡経路なども確認しておくと、実際の商談でも落ち着いて進められます。
チェックリストの活用
オンライン商談の成功には、細部まで確認するためのチェックリストが欠かせません。通信環境の確認、カメラ・マイクの動作テスト、資料の最終チェック、リマインドメールの送付など、必要な項目をリスト化しておけば漏れを防ぎやすくなります。チーム全体で共有し、誰がどの項目を担当しているか明確にすることで、商談当日の混乱も軽減されます。
オンライン商談ツールの選び方とおすすめ

オンライン商談の質を左右する重要な要素として、オンライン商談ツールの選定が挙げられます。操作性やセキュリティ、録画機能などを比較検討し、自社や顧客の環境に合ったツールを導入することが成功の鍵です。
オンライン商談に使用する代表的なツールと、選ぶ際のポイントを解説していきます。
選ぶ際にチェックしたいポイント
オンライン商談ツールを比較する際は、操作のしやすさ、通信の安定度、セキュリティ面などを特に重視しましょう。多人数での会議が多いのか、録画を頻繁に行うのか、端末はPC中心かモバイル中心かといった自社の利用シーンも考慮しながら検討すると、最適な選択ができます。
操作性・安定性
UIがシンプルで直感的に操作できるツールは、相手や社内スタッフが不慣れな場合でも導入ハードルが下がります。画面共有やチャット、録画など、主要機能をスムーズに使えるかどうかも重要です。通信の安定性が低いと商談が途切れやすいので、実際の利用環境で接続テストを行い、長時間利用しても問題がないか確認しておきましょう。
セキュリティ・録画機能
商談でやり取りする情報には機密事項が含まれることが多いため、ツールのセキュリティ対策は必須です。エンドツーエンド暗号化や参加者認証などの機能が整っているか確認しましょう。また、商談の議事録をあとで見返すには録画機能が便利ですが、録画データの保存場所やアクセス権限の管理も考慮に入れる必要があります。
代表的なオンライン商談ツール紹介
オンライン商談向けに広く利用されているツールには、Zoom、MicrosoftTeams、GoogleMeetなどが挙げられます。それぞれ特徴や機能が異なるため、トライアル利用やデモを通じて使い勝手を比較し、自社の要件に合うものを選ぶと良いでしょう。多くの企業で導入実績があるものは、サポートや周辺サービスも充実している場合が多いです。
Zoom
Zoomは、安定した通信品質や操作性の高さから世界中で利用されている代表的なオンライン商談ツールです。画面共有、録画、ブレイクアウトルームなどの機能が充実しており、大人数でもスムーズに利用できます。初心者でも扱いやすく、ビジネスから教育現場まで幅広い用途で利用されている点も魅力です。
MicrosoftTeams
Microsoft365を利用している企業であれば、MicrosoftTeamsとの連携によりファイル共有や共同編集をスムーズに行えます。チャット・ビデオ会議・タスク管理を一元化でき、大企業やプロジェクトが多岐にわたる現場で特に重宝されています。Office製品を多用するチームなら、導入メリットが大きいでしょう。
GoogleMeet
Googleアカウントがあれば誰でも簡単に利用でき、URLをクリックするだけで参加できる手軽さが特長です。操作画面もシンプルでわかりやすいため、初めてのオンライン商談や顧客がGoogleユーザーの場合に導入しやすいでしょう。Googleドライブやカレンダーとの連携がしやすく、スケジュール管理や資料共有もスムーズに行えます。
まとめ
オンライン商談は、移動時間や交通費を大幅に削減し、地理的制約を超えて商談を展開できる効率的な営業手法です。一方で、通信環境の不備や非言語情報の伝達不足など、オンライン特有の課題も少なくありません。
成功には、安定した通信環境の確保や事前準備、進め方の工夫が欠かせません。具体的には、操作が簡単でセキュリティに優れたツールを選び、商談前のリハーサルやチェックリストでトラブルを予防し、商談中はアイスブレイクや双方向のやり取りで信頼感を醸成することがポイントです。
商談後は素早いお礼と次回アクションの明確化を徹底し、継続的なフォローで商談の成果を最大化しましょう。
対面と同等、あるいはそれ以上の成果を生み出すためにも、オンライン商談の流れとコツを押さえてオンライン営業を自社の強みに変えていくことが重要です。